前半 非公開録音 … 輝く舞台

      〜 生み出されゆく劇伴曲たち 〜

登録 2001/07/18 
追記 2002/01/12 


12:28 前半収録スタート

収録に先立って、IMAGINE齋藤社長と公平先生から、ミュージシャンの方々へそれぞれ挨拶がありました。

齋藤社長
 「後半からは聴衆の方々が入る予定になっております。 本日はよろしくお願いします」
公平先生
 「レコーディングというものをファンの人たちにみせてあげたくて、このような公開録音をすることにしました」
 「各曲について4回ずつ、上手くいけば3回ずつで録ります。 練習1回の後、本番2〜3回ということで」
 「M-10とM-36は前半に録ったあと、後半でも演奏します」

齋藤社長の言葉の "聴衆" というところで、普段の録音とは違うのだという実感が益々高まります。 前半で収録される曲のうち、いわゆる "目玉となる曲" に関しては後半にも演奏されるようで、これはファンにとっては非常にありがたい配慮です。
@SSKは、1階客席の前半分辺りをあちこちウロウロ (もちろん本番収録時には座席に着いてカチカチに固まっていましたが) しつつ、演奏・収録の様子を堪能させて頂くことになりました。 もちろん、本来の仕事(?) である、デジカメでの写真撮影も忘れる訳にはいきません。(笑)

キーボード (シンセ) による "ラ" の音を拾って、各楽器が音合わせされた後、さっそく前半の収録が始まります。



12:33〜 M-29 練習

感慨深い想いに浸っている@SSKをよそに、ある意味淡々とした雰囲気の中で演奏が開始されます。 コンサートなどと違って拍手等が無いせいで、一層そのように感じるのかもしれません。
曲は、全楽器編成による演奏で、「哀しいシーン」 にて使われるもののようでした。
あと、事前の勝手な想像では 「Mナンバー順の収録」 を予想していたのですが、いきなりM-29からということで、どうやらそういう訳でもなさそうです。
 「光ドンカマあるとやりにくい。切りましょう」
  ※ 「ドンカマ」というのは、要は、正確なテンポをとるためのメトロノームの類を指します。(本番収録時、客席まで聴こえてましたよね?)
    「光ドンカマ」(私の聞き間違いでなければ)というのは、恐らく、音ではなく光の明滅などを使用しているのでしょう。

 「練習もう一回いきます」

12:37〜 M-29 練習2回目

 「そっちの方どう? エコーとか?」
演奏が終了すると、客席側で音響等をチェックしていたスタッフの方に、公平先生から確認の質問が飛びます。 特に問題は無くOKだった様子。 また、ティンパニ?の方からの質問で、楽譜に少々抜けがあったらしく、その場で公平先生による補足指示がありました。 続いて本番の録りに入ります。

12:42〜 M-29 本番Take1

スタッフから 「(テープ?を) まわしま〜す」 との声がかかり、本番収録の演奏が始まります。 演奏に入る瞬間のもの凄い集中&緊張感に、聴いているこちらも思わず手に汗を握ってしまいます。 演奏終了後、公平先生は録音状況の確認のため一旦ステージ裏に入っていきます。 5分ほどして、再び公平先生登場。
 「音的にはOK!」
ここで、ステージ前方に立っている一番長いマイク3本の高さが微調整されます。 やはりマイク位置というのは、けっこう微妙なものなんでしょうね。
その間にも、公平先生からミュージシャンの方々へ様々な指示が。
 「Gの2小節目ですけど…」
  ※ 楽譜の先頭から順に、A,B,C… とブロックごとに記号が振られているようです
ティンパニ?の方への指示だったようで、「ラミミラ」→「ラミミド」 に変更するとのこと。 実際の演奏の中から微妙なところを聴き分けて、すぐに変更指示…ただもう流石としか言いようがありません。(感嘆)

12:53〜 M-29 本番Take2

何か問題があったらしく、すぐ中断されてしまいました。

12:54〜 M-29 本番Take3 (2m29s, 評価: B) 「猛威」 (サントラ Track23)

演奏に入る瞬間のシーンと静まり返った空気の中、すごく小さい筈のドンカマの音だけがヤケに大きく聴こえます。 組み上げられた劇伴曲の演奏が、妙に広々と感じられるホールの隅々に響き渡ってゆきます。 そして…
 「…OK!」
「…ほっ」 思わず、こちらまでタメ息が。(笑)



 「36いきまーす」

12:58〜 M-36 練習

脇侍のテーマ (サクラTVサントラ「脇侍出現」ですね) や轟雷号のメロディ (やや自信無し)、そしてゲキテイなどなど、様々な曲想を豊富に堪能できる曲です。
演奏終了後、コンサートマスター席に座る小池弘之さんがポツリと一言。 「こりゃ無理だな」
…うわ〜、一体何が "無理" なんでしょう? うぅ、気になる〜。(苦笑)
  ※ コンサートマスターとは、指揮者に次いでオーケストラ全体を統率する立場にいるトップヴァイオリニストのことです。
    客席からステージに向かって、指揮者のすぐ左横に位置しています。

コントラバスの人から質問があり、公平先生は譜面を見つつ打ち合わせ。
 「だんだんドンカマから遅れてくる(笑)」

13:05〜 M-36 練習2回目

脇侍のテーマが入る辺り、ややテンポが遅くモタつくような感じが。
演奏終了後、ブラス (金管) パートから公平先生に色々質問が飛びます。 また、たまに浜口先生が譜面を持っていらしては、何やら公平先生と打ち合わせをしている様子。
 「(この曲だけ) ドンカマ無しでやってみます」
きっちりテンポが指示されすぎて、かえって演奏しづらかった、ということでしょうか。

13:14〜 M-36 本番Take1 (3m50s+α, 評価: 特A) 「エンディング」 (サントラ Track31)

先程気になった部分のテンポもすっかり良くなり、ストリングスとティンパニの演奏の妙に、すっかり魅了されてしまいました。 録音状況を確認した公平先生曰く
 「2〜3秒長い」 「でも大丈夫」
とのこと。 シーン的に長さの融通が効く曲のようで、この収録でOKが出ました。
  ※ EDでスタッフロールに重なって流れる曲とのことです。



 「はい、M-32です。 これはわりと大変かもしれない」

13:20〜 M-32 練習

静かで物悲しい感じで始まり、中盤で急に盛り上がった後、重厚な悲劇的曲想で終わる曲です。
Mナンバーと曲名との対応付けをしている時にようやく気付いたのですが…この↑特徴って正に 「劇場版・すべては海へ」 ですよね。 あの曲の演奏部分が@SSKの眼前で収録されていたとは、今まで全く気付いてませんでした。 不覚…。 同曲の演奏部分をホール録音したことに関しては、山の人 さんが実際に IMAGINEへ確認 を取って下さいました (情報&感想掲示板91番記事)。

 「いま、途中で1拍ずれちゃった」 「私の (指揮棒の) 振り方も悪かったので」
…@SSKには、どこがずれていたのかさっぱり判りませんでした。(汗)
 「グロッケンさん、もうすこし大きく」
  ※ グロッケン → グロッケンシュピール (鉄琴)

13:25〜 M-32 練習2回目

 「今の感じならバッチシ」
なかなか満足のいく演奏だったようです。 それでも、更に完璧を期して様々な指示をこなす公平先生。
 「Dの最後、ちょっと難しいですね」 「シンバル少し遅れ気味」

13:30〜 M-32 本番Take1 (2m39s, 評価: A) 「劇場版・すべては海へ」 (サントラ Track27)

 「いいかな?」
指揮棒を振り終えた公平先生が確認すると、録音スタッフより、最後のところだけ録り直す必要があるとの指摘が入りました。 途中の "Eのひとつ前" からもう一度録るとのこと。

13:34〜 M-32 本番take2

途中からの演奏となりますが、一発で皆ピタリと入ります。(驚愕) 凄すぎます。
このテイクにてOKが出ました。



 「28です」
公平先生、演奏前(!)にいきなり、第一ヴァイオリンに1小節分の変更を指示していました。

13:42〜 M-28 練習

暗い雰囲気の中、緊迫感が感じられるような曲です。
 「Cから、遅くなり過ぎた」 「遅くするのは少しだけでいい」
と公平先生。

13:46〜 M-28 練習2回目

練習終了。
 「続けていきます」 「ケツの "3連 (3連符のこと?)"、少し長くします。2秒ほど早いので」
クライマックスの "タメ" に叙情感をたっぷり注ぎつつ(?)音を伸ばすよう、指示が入ります。

13:49〜 M-28 本番Take1 (2m15s, 評価: B) 「脅威」 (サントラ Track22)

詳しくはわかりませんが、何か問題があったようで最後のところだけ録り直すとのこと。

13:53〜 M-28 本番take2,3,4

コンマス (コンサートマスター) の小池さんからも色々と指摘など入りながら、"D" からの演奏を2回、"C" からの演奏を1回、計3回の部分録り直しが行なわれます。 けっこうな試行錯誤(?)の末、ようやくOKとなりました。



13:57〜 休憩

 「10分休憩しまーす」
 「こりゃ疲れるわ…」
収録開始から1時間半が経過したところで休憩となりました。 公平先生も、汗を拭きながら控え室へ…と思ったら、状況の確認の為か、すぐにホールへ舞い戻り客席側のスタッフの方へと向かいます。 本当にお忙しい様子で、ほとんど休む暇もありません。 そんなご多忙の中、わざわざ@SSKに声まで掛けて下さる公平先生。(感涙)
 「どう?すごいっしょ」
 「凄いですね〜(迫力が)。ビックリしました…」 < 気の利いた表現が出てこない奴…
ミュージシャンの方々は、ホール外へ休みに行く人,ステージ上に残って練習する人,同じく残ってスポーツ新聞を読む人(笑)など、各自様々に時間を過ごしていらっしゃる様子でした。



休憩が終わり、収録が再開されます。
 「これから5曲は、短い曲なので2〜3回くらいで録れれば」
 「M-22です。にじゅうに」

14:10〜 M-22 練習

この辺りの短い曲は、1回のみの練習の後、即本番収録へと移っていきます。
 「(各音を) 短く、タラララ…という感じで」
公平先生より、ヴァイオリンパートへの指示が飛びます。 このように、細かな "音の表情" についてまで気を配る様子が、ステージ上でしばしば見受けられました。

14:12〜 M-22 本番Take1

14:14〜 M-22 本番Take2 (39.5s, 評価: B) 「ブレントの力」 (サントラ Track18)

演奏が終わり…
 「…はい、OKでーす」
収録は、いたって順調に進みます。



 「18いきまーす」「これもあんまり難しくないな」

14:16〜 M-18 練習

特に問題無く練習終了。 公平先生、演奏の合間にしきりと汗を拭いています。 正に、体力勝負!ですね。
 「はい、録りまーす」

14:19〜 M-18 本番Take1 (49.5s, 評価: B) 「罠」 (サントラ Track15)

これまたスムーズに本番演奏が終わり、客席側でチェック中の澤口さんに出来を確認する公平先生。
 「澤ちゃん、OK?」「OKにしまーす」
澤口さんからもOKサインが出たようです。



14:21〜 M-21 練習

「ONE PIECE」 のような雰囲気(?)で、"のどかな日常" といった感じの曲です。

14:23〜 M-21 本番Take1

良い感じで演奏終了。…が
 「じゃ、もう1テイクいきます。ノイズ入っちゃったみたいで」
 「(今のテイクは) 良かったのになぁ」
うーむ…。

14:26〜 M-21 本番Take2 (1m22.5s, 評価: A) 「花組団結」 (サントラ Track17)

ヴァイオリンとコントラバスが大活躍、素晴らしい演奏を聴かせてくれます。 (ちなみに金管系はこの曲では出番無しの様子) この回の演奏でOKとなりました。



 「30のB、いきます」
 「グロッケンさん、強めにお願いします」

14:29〜 M-30B 練習

ゆったり・のんびりした感じの曲です。
練習終了後、公平先生に質問が飛び…
 「…ファゴットに書くところ、クラリネットに書いちゃった」
譜面でのパート記述ミスが見つかったようで、すぐさま該当ミュージシャンのところへ打ち合わせに走る公平先生。
 「すみませんでしたー」

14:32〜 M-30B 本番Take1

良い感じで演奏終了…と思ったら
 「オーボエさん、少し強めに欲しいです。すいませーん」
曲の完成度を高めるため、チェック&指示に余念の無い公平先生。

14:34〜 M-30B 本番Take2 (45.5s, 評価: B) 「あなたがいたから」 (サントラ Track25)

演奏終了。
 「オッケーですね?」
OKが出て、収録は次の曲へと移ります。



 「M-9いきます」
この曲では、管楽器の一部がお休みです。 演奏前打ち合わせの合間、ビオラのパートリーダーの方とお話しなどしている公平先生。
 「本当は (後半は) お客をばらばらに入れようと思ったんだけど、1階と3階じゃあ、(3階の人が) 可哀想で」
たしかに、ステージのすぐ前と3階席とでは差が大き過ぎるかもしれませんね。

14:38〜 M-9 練習

ヴァイオリンが激しい旋律を奏でます。恐怖orブキミさを演出する曲のようです。
 「録れそうなのでテス録しますね。本番になるかもしれません」

14:41〜 M-9 本番Take1

始まってすぐ、コンマス小池さんが何か言って演奏が中断されます。 指揮台の上で、ずりずりとズッコケる公平先生。(笑)

14:42〜 M-9 本番Take2 (1m05.5s, 評価: B) 「テーマ・オブ・ブレント」 (サントラ Track07)

 「よさそうですね」
OKが出ました。



 「次が大変、これが大変。 後 (公開録音) でもやります。 ずれまくったらどうしよう…」
曲の長さ・難易度などの面でかなり大変な曲のようです。公平先生、さっそくスネアドラム (小太鼓) の人に指示を飛ばします。
 「ドンカマ聴いて貰った方がいいねー。スネアが引っ張ってくれないと」

14:48〜 M-10 練習

脇侍出現・ゲキテイ・翔鯨丸・光武発進など様々な印象深いメロディが入り、非常に盛り上がる曲です。初回演奏ということで、あまり息が合っていない感じですが、それでもとにかく凄い。公平先生、さすがにお疲れの様子でイスに座って指揮をしていました。 でも、途中思わず立ち上がったりして、あんまりお休みになってないような…。(苦笑)
1回目とおしての演奏が終わります。やはり難易度がかなり高いようで、次の演奏までの間も皆さん練習に余念がありません。公平先生からもミュージシャンの方々へ矢継ぎ早に様々な指示が飛びます。特にスネアに対して重点的に指示が。
 「A (?) から少し軽く」 「キレイに刻んでくれれば」
…などなど。
 「もう1回練習いきます。よろしくおねがいしまーす」

14:58〜 M-10 練習2回目

だんだん演奏が合ってきているのがわかります。
 「チェロ,コンバス(コントラバス)さん、Dの1小節目、合わないので頭だけにして下さい」
ここでも、実際の演奏を聴きながら色々修正が入っています。
 「ブラスさん、Dから遅れ気味ですね」

15:12〜 M-10 本番Take1

演奏が始まったところですぐ中断。
 「ドンカマきてない」

15:13〜 M-10 本番Take2 (5m44.5s, 評価: 特A) 「事件発生〜出動!」 (サントラ Track08)

凄い、凄い、凄いっ!! 特にクライマックス〜ラストが感動。 はっきり言って泣けます。 実際の映画で聴くのが今からとっても待ち遠しい曲ですね。
ただ、収録については何か気になるところがあったらしく、曲の先頭から途中までをもう1テイク収録する様子。
 「頭からDいっぱいまでやります」

15:20〜 M-10 本番Take3

そろそろ前半の収録もラストスパート。公平先生も再びイスから立ち上がり、気合いの入った指揮が続きます。録り直しの分は一発でOKとなりました。
 「あと1曲で前半の曲終わります」 「ブラス系の人、休んでて下さーい。次は4時からです」
次曲で担当が無いブラスパートの人達はここでステージを降りてゆき、一足早い休憩に。



15:24〜 M-34 練習

静かな雰囲気で始まり、後半から流麗な曲調に変わる曲です。 特に問題無く練習終了。
 「最後のところ、早めにクレッシェンドして下さい」
  ※ クレッシェンド → 徐々に音量を上げていくこと
 「よければテス録します。あと2回くらいで終わりです」

15:27〜 M-34 本番Take1 (2m07s, 評価: A) 「優しさ」 (サントラ Track29)

なんと一発OK。 ほぼ予定ピッタリの15:30に収録が終了します。 これぞ正にプロの仕事!
 「前半戦、終了しました」 「M-10,36は楽譜残しておいて下さい」 「16:20くらいにスタンバって下さい」

これにて前半の収録分は全て終了です。 どうも、お疲れ様でした。
いよいよ、後半からは 「公開録音」 となります。



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